そうだろう。
それはそうだ。
しかし、それがすべてだろうか。
世の中には、子供が欲しくても恵まれない女性もいるし、
様々な事情で結婚をしなかった女性もいる。
「未婚の母」が肯定されるのは良いことかもしれないが、
「母となるのが女性の喜び」と言ってしまえば、母となれなかった女性を傷つけるのではないだろうか?
仕事柄、職場には様々な年齢層の女性がいる。
女性が多い職場では「結婚」「妊娠」などは、非常にデリケートなワードだ。
それこそ、適齢期に「結婚」「出産」と段取り良く人生経験を積む人もいれば、
全く、逆のケースもあるのだ。
もちろん、慶び事を喜ばない必要などない。
「気」は、遣っても、遣われても空気が重くなるものだ。
自然体が良いのだろう。
ただし、誰しもが、自分の幸運や偉業を喜ぶ権利は有する、と同時に、
逆の立場の人を嘲笑う権利はないのだ。
ともすれば、世の中は極端な風潮に流されやすい傾向にある。
有名人の行動は、その流れを引導することにも成り得る。
「子供を産んだ女性」を尊ぶあまりに、
その逆の人を静かに黙殺する世論は、行き過ぎだと感じている。
常日頃から、肝に銘じていることだが、
人それぞれの人生において、
誰もが様々な岐路に立ち、
その時々の事情や環境の中、精一杯に考え、良かれと思う道を選んできたはず。
ふざけて、いい加減に選択してきた人などいない。
女性の幸せが何であるか、誰が幸せで誰が不幸だなんて、
決めつける権利など、誰にもない。
まして、男性がそれを決めつけるなど、あってはならないことだと思う。
それぞれの人生の、それぞれの選択を尊重したい。
自分を奢ってはいけないが、
自分を蔑んでもいけない。
女性のみなさん。
あなた方の人生は、みな、素敵だ。
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