高難度ジャンプ&高難度コンビネーションジャンプを特集している動画を見つけました。
観れない方はこちらまで直接アクセスしてください。
http://www.tvclip.biz/video/l-IT72GWrWE/3-3-3a-quad-collection-figure-skating-ladies-いかがですか?
この動画によると、たくさんの選手が果敢に高難度ジャンプに挑んでいる姿がありました。
「3Lz-3Tが出来るのは「キム・ヨナ」だけ?
セカンドジャンプに3回転を入れるのは、超高難度のこと。」
と、思っておられませんか?
この動画のジャンプは、その時代のルール下で、認定されてきたジャンプです。
ところで、
これらのジャンプは、すべて美しいジャンプだったでしょうか?
私たち、単なるフィギュアスケートファンにも
ジャンプの質を値踏みする勘定能力が芽生えている昨今。
私たちの目にも、クリーンなジャンプとは言い難い、
回転不足や、エッジエラーなどが多く含まれていることが見てとれます。
ご存じのとおり、エッジエラーや回転不足などの判定が厳しくなったのは、高難度に挑む選手が多くなったのも一つの要因だと思います。
ルールが厳しくなれば、安全策を取る選手が多くなっても仕方ない。
高難度ジャンプは厳しくチェックされる代わりに、低難度ジャンプでも、出来栄えが良ければ、高難度の点数を超えるだけのボーナスがもらえるというのです。
こんな有難いルールならば、リスクの高いジャンプは必要ありませんよね。もちろん、このルールは09/10シーズン時点でのルールのことです。
このルールは、出来映え点がすべての選手に対して平等に付加されてこそ、良いルールなのですが、
実際はどうだったでしょう。
GOEプラスをもらえる選手は限られていたのです。
まさにジャッジの目の真価を問われるルールだったのですが、
残念ながら、ジャッジの目は公平さを欠いていました。
ジャッジは、自分の審美に自信を持って審判することより、
例題に従ったのです。
数学で、例題を示されている問題を解く時、
例題を参考にする。
ジャッジセミナーは、まさに例題を提示する場だったのです。
そして、本番は、セミナーで観た例題にしたがってジャッジしました。
例題の選手のジャンプが最高と決めてしまえば、
他の選手が同じジャンプを決めたところで、どこかに難癖を付けて減点するしか、方法はありません。
例題の選手のジャンプが悪いというわけではありません。
もちろん、一般水準以上のジャンプなのでしょう。
しかし、「例題こそ、最高の答え」としか判断できない、
それ以上のものが出てきても、正当に評価する力が無い。
現行の審判団は、中学生以下の数学力しかないアホ集団なのです。
例題選手を頂点に選手の順位を配置したいと考えた審判団にとって、
公式試合で、トリプルアクセルを跳んでくる浅田真央は、
異例中の異例の存在だったのです。
大いに目立つ存在で、ジャッジも頭の痛いところ。
「現存ルール枠に、はまらない選手は排除する」
浅田真央は
異端者だ。
意味の無い挑戦。
無謀。
そんな空気の中、バンクーバーの季節が駆け抜けて行ったのです。
私たちFANですら、浅田選手の挑戦にはハラハラしたものです。
しかし、この動画を観て、改めて思い直しました。
この動画の中であっては、浅田選手は異端などではなく、
むしろ、フィギュアスケートを引っ張っていく逸材なのだと。
浅田選手が飲んだ苦汁は、決して無駄ではないのだと。
すべては、自由に挑戦できるフィギュアスケートを取り戻すため。
自らの信念を曲げず、挑戦し続けた浅田真央。
彼女こそ、次代の選手から尊敬をもらえる唯一無二の存在なのです。
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